訪問看護の返戻とは?ありがちな原因ととるべき対策を解説!

訪問看護レセプト請求代行事業とは?

訪問看護の煩雑なレセプト請求業務を代行し、⁨⁩レセプト業務の精度向上と事業効率化を実現します。
ビジケアの専門のチームが迅速かつ正確に請求手続きの支援を行い、訪問看護事業所のレセプトの業務を円滑にサポートします。

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  • 「訪問看護の返戻とは何?」
  • 「返戻の原因や対策を知りたい」

このような悩みを解決する記事です。

訪問看護の返戻とは、レセプトに何らかの不備があり、審査支払期間から差し戻されることをいいます。

訪問看護の請求ルールは複雑であり、制度を正しく理解していないと返戻が頻発してしまいます。

返戻が事業所に与える影響はさまざまで、レセプト担当者の負担増や資金繰りの悪化、事業所の信頼性低下などにつながるため、決して軽視はできません。

そこで今回は、訪問看護の返戻について、ありがちな原因とその対策について解説します。

レセプト業務を正確に行い、返戻を減らしたいと思っている訪問看護の事務員は、ぜひ参考にしてください。

目次

訪問看護の返戻とは何か

訪問看護ステーションが提出したレセプトが、審査支払機関から「このままでは支払いできません」と差し戻されることを「返戻」といいます。

単純な記入ミスから複雑な算定ルールの誤解まで、さまざまな理由で返戻は発生し、その都度再提出の手続きが必要になります。

特に訪問看護は医療保険と介護保険の両方に関わり、保険種別ごとに異なる請求ルールが存在するため、返戻の対応は事務担当者にとって負担が大きい業務といえるでしょう。

また単に負担が大きくなるだけでなく、事業所の資金繰りにも影響するため、できる限り防ぎたいものです。

まずは訪問看護の返戻について理解を深めるため、以下について解説します。

  • 返戻が届くタイミングと確認方法
  • 返戻が事業所に与える影響

それぞれ見ていきましょう。

返戻が届くタイミングと確認方法

訪問看護の返戻通知が来るタイミングと確認方法は、以下のとおりです。

  • 医療保険:令和6年12月よりオンライン請求になり、返戻がある場合は毎月5日からデータをダウンロードできる
  • 介護保険:月初に国民健康保険団体連合会(国保連)から返戻のデータが届く

レセプトの保険種別によって、返戻通知を確認できるタイミングと確認方法が異なります

特に医療保険はオンライン請求になったことで、これまでと確認の方法が変わっています。

漏れがないように確認したうえで、早急に再提出の準備を始める習慣をつけましょう。

返戻が事業所に与える影響

返戻が発生すると、まず経済的な面で事業所に大きな影響を与えます。

本来なら、レセプトを送った翌月末に入金されるはずだった報酬が、返戻によって遅れるため事業所の資金繰りが悪化する可能性があります

もし大きな金額の返戻が発生した場合、できるだけ早く対応しないと経営に大打撃を与えかねません。

特に小規模の訪問看護ステーションでは、スタッフの給与や事業運営費に直結する問題となり得るため、返戻による入金の遅延は避けたいところです。

また、返戻対応に追われると事務職員の業務負担が増え、他の事務業務に支障をきたすことも考えられます。

返戻が頻発する事業所は、審査支払機関からも「請求ミスの多いステーション」というマイナスイメージをもたれる可能性があり、信頼性の低下につながりかねません

訪問看護でありがちな返戻の原因4つ

訪問看護ステーションの事務員が特に注意したい、ありがちな返戻の原因は次の4つです。

  • 算定要件を満たしていない加算の請求
  • 適用となる保険種別の間違い
  • 負担割合証や保険証の確認が不十分
  • 記録と請求内容の不一致

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

算定要件を満たしていない加算の請求

訪問看護には多くの加算があり、それぞれに要件が定められています。

要件を正確に理解しないまま請求すると、審査時に不備が判明し、返戻となる可能性があります。

たとえば「特別管理加算」は返戻になる事例が多い加算であり、要件の一部に下記のようなものがあります。

  • 医療保険で複数のステーションからの訪問看護を利用している場合、すべての事業所で算定できる
  • 介護保険で複数のステーションからの訪問看護を利用している場合、ひとつの事業所のみ算定できる
  • 特別管理加算(Ⅰ)と(Ⅱ)は併算定できない

このように加算によって算定要件が異なるため、理解が不十分のまま請求してしまい返戻となるパターンがあるのです。

適用となる保険種別の間違い

訪問看護サービスは医療保険と介護保険の両方から給付されるサービスであり、どちらの保険で請求するかによってルールが異なります。

利用者さんの状態や疾患によって適用される保険が決まり、たとえば末期がんの方や急性増悪の方は、介護保険の対象者であっても医療保険が優先して適用されるのです

保険の種類によって料金や算定可能な加算などが異なるため、誤って請求してしまうと返戻になる可能性があります。

なお保険種別を間違えた場合、数か月後に返戻となるケースが多いです。

負担割合証や保険証の確認が不十分

利用者さんの保険証や負担割合証の確認が不十分な場合、返戻につながる可能性があります。

保険証の被保険者番号の転記ミスも頻繁に発生する返戻理由であり、数字の打ち間違いや読み取りミスには特に注意が必要です。

また、以下のように月の途中で保険情報が変更になるケースもあります。

  • 社保から国保への切り替え
  • 転居による保険者変更など

このような変更を見逃すと確実に返戻となります。

定期的に負担割合証や保険情報を確認しておかなければなりません。

記録と請求内容の不一致

訪問看護の記録と実際の請求内容の不一致にも注意が必要です。

たとえば、訪問時間が記録では60分であるにもかかわらず、90分を超えた場合に算定できる長時間訪問看護加算を請求してしまっているケースが考えられます。

また、複数の看護師で訪問していてもその記録が明記されていないと、複数名訪問加算は認められず返戻となってしまいます。

このように、記録と請求内容の不一致もよくある返戻の例ですので、十分に注意しましょう。

訪問看護の返戻を防ぐための対策4つ

返戻を限りなく少なくするためには、組織的な取り組みが重要です。

効果的な対策として、以下の4つがあげられます。

  • 二名以上でのチェック体制をつくる
  • 自事業所の過去の事例を分析する
  • 定期的に研修を受ける
  • 事業所に合った請求ソフトを活用する

それぞれの対策について詳しく見ていきましょう。

二名以上でのチェック体制をつくる

レセプト請求業務は一人で完結させるのではなく、最低でも二名によるダブルチェックの体制をつくっておきましょう。

また、チェックする際のポイントをマニュアルなどで明文化しておくことで、担当者が変わっても同じように対応できます。

チェック漏れを防ぐために、以下のように各項目で「確認済み」の印をつける仕組みを導入しておくと、進捗状況が可視化できておすすめです。

【ダブルチェックの項目例】

チェック項目担当者A担当者B
利用者基本情報の確認□済□済
保険証・負担割合の確認□済□済
加算の算定要件確認□済□済
訪問記録との整合性□済□済

このようなチェックリストを活用しておくと、経験の浅い事務職員でも確実にポイントを押さえられ、返戻リスクを大幅に減らせるでしょう。

自事業所の過去の事例を分析する

自事業所で過去に発生した返戻の事例をまとめておき、傾向や特徴を分析しておきましょう。

  • 医療保険と介護保険の区分間違いが多い
  • 特定の加算の要件ミスが頻発している

上記のように事業所特有のパターンを把握しておけば、対策もとりやすくなります。

返戻事例はマイナス面として隠すのではなく、むしろ全スタッフで共有して「組織全体の学び」として活用することが大切です。

返戻を分析する会議を定期的に開催し、最新の事例も共有しながら、改善策を全員で考えるように取り組むと、事務員以外のスタッフの意識付けにも有効です。

また、過去のデータを分析した結果をグラフや表にまとめ、「〇月は返戻率△%減」など可視化しておけば、職員のモチベーション向上にもつながるでしょう。

定期的に研修を受ける

請求業務を担当する事務員は、定期的に研修を受けましょう。

訪問看護の請求ルールは複雑であるため、厚生労働省や外部の専門機関が開催する研修会を活用し、最新情報に触れることが大切です。

効果的なのは、実際の返戻となった事例をテーマにしたケーススタディです。

  • 「このケースの返戻の原因は何か」
  • 「どうすれば防げたか」

上記のような個別事例から具体的に学ぶと、知識が定着するでしょう。

地域の訪問看護ステーション同士で情報交換の場をもつことも大切で、他事業所の取り組みや成功事例から学ぶことができます

また、算定要件の解釈が難しい場合は、自己判断せずに都道府県などに直接問い合わせる習慣をつけましょう。

事業所に合った請求ソフトを活用する

請求ソフトには、算定要件を満たしていなかったり、算定不可の組み合わせがあったりすると、エラーを検出する機能が備わっています。

使い勝手や見やすさ、ソフトのサポート体制などさまざまな要素があるため、事業所に合ったものを選びましょう

そしてソフトを利用する際は、事業所内で入力ルールを統一し、担当者間での差異をなくすことがミスを減らすコツといえます。

また最新の請求ソフトを導入していても、最終的には人の目によるチェックも同時に行うことが大切です。

まとめ

本記事では、訪問看護ステーションの返戻について解説しました。

返戻は一人の事務員だけの課題ではなく、組織全体で取り組むべきことです。

返戻を防ぐためには、単発的な対応や一時的な注意喚起だけでは不十分であり、請求業務全体のフローを見直し、チェック体制の強化が必要不可欠です。

返戻率を下げられれば、以下のメリットが期待できます。

  • 再請求の手間が減り、事務員のストレスが軽減する
  • 入金の遅延を最小限に抑えられる
  • 残業時間を削減できる

ぜひ本記事を参考に、返戻への対策を行ってみてください。

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