- 「訪問看護の事務がきつい」
- 「きつい仕事への対策を知りたい」
このような悩みにお答えします。
訪問看護の事務仕事は、業務量の多さやプレッシャー、人間関係などさまざまな面においてきついと感じる方もいます。
仕事のきつさから「限界」「逃げ出したい」と思う方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、以下の点について解説します。
- 訪問看護の事務がきついと感じる理由
- 「きつい」を解消する方法
訪問看護の事務がきついと感じている方は、疲弊せずに働いていけるように、ぜひ本記事を参考にしてください。
目次
訪問看護事務がきついと感じる理由
訪問看護ステーションの事務として働く中で「もう限界……」と感じてしまうこと、ありますよね。
特に責任感が強く、真面目な方ほど日々の業務に追われ、心身ともに疲弊してしまうことも少なくないはずです。
ここでは、訪問看護事務の仕事が「きつい」と感じる主な理由を、以下の3点から見ていきましょう。
- レセプト業務が負担になる
- 業務量が多い
- 利用者さんや他職種とのやりとりに疲弊する
順番に解説します。
レセプト業務が負担になる
訪問看護事務の仕事で精神的な負担が大きい業務といえば、やはり「レセプト業務」ではないでしょうか。
レセプトの内容にミスがあると訪問看護ステーションの収入に直結するため、締め切りまでに正確に作成して送る必要があります。
- 「この加算、本当に算定要件を満たしているだろうか?」
- 「この利用者さんの保険情報は間違っていないだろうか?」
このように確認事項が多いため、ミスをしてはいけないというプレッシャーが大きいのです。
毎月のレセプト業務に対して精神的に疲弊する人は少なくありません。
業務量が多い
レセプト業務だけでも大変ですが、訪問看護事務の仕事はそれだけにとどまりません。
- 電話対応
- 来客の対応
- 利用者さんやご家族との連絡調整
- 看護師のスケジュール管理
- 各種書類の作成
上記のようにたくさんの業務を随時行わなければならないのが日常です。
一つひとつの業務自体はそれほど複雑ではないかもしれません。
しかし、次から次へと舞い込んでくるタスクに追われ、常に時間に追われているような感覚になる方もいます。
「あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ……」と焦る気持ちと、「もう無理……」と諦めたい気持ちの間で葛藤したこともあるでしょう。
さらに人手不足である点も業務負担につながります。
小規模のステーションでは、事務員が一人体制であることもめずらしくありません。
利用者さんや他職種とのやりとりに疲弊する
訪問看護の事務は、利用者さんやそのご家族、ステーション内の看護師、外部のサービス事業者など、さまざまな方と人と関わる仕事です。
それぞれの立場や状況を理解し、円滑なコミュニケーションをとらなければなりませんが、うまくいかないと大きなストレスにつながることがあります。
- 利用者さんからクレームを受ける
- 看護師から急に書類を頼まれる
- ケアマネジャーから問い合わせがくる
上記のように随時さまざまな連絡がきて、その都度対応しなければならないため、やりとりに疲弊してしまうのです。
時には、看護師と利用者さんの間で板挟みになり、調整役を担わなければならないことも。
それぞれの立場を理解し、丁寧に対応しようとすればするほど、気遣いや精神的な負担は大きくなる一方かもしれません。
訪問看護事務のきついを解消!今日からできる5つの対策
「きつい。もう限界……」と感じ、心と体を壊してしまう前に、今日からできる5つの対策を紹介します。
- 時間とタスクの管理術を身に付ける
- 業務に役立つ適切なツールを導入する
- ストレスを減らす対人スキルを身に付ける
- ストレスの解消法を見つける
- 相談できる人を見つける
それぞれ見ていきましょう。
時間とタスクの管理術を身に付ける
毎日時間に追われてばかりと悩んでいる方にまず実践してほしいのは、時間とタスクの整理術を身に付けることです。
例えば以下のようにするとよいでしょう。
- タスクに優先順位をつける:緊急度と重要度別にタスクを分ける
- 1日のスケジュールを大まかに立てる:AMはレセプト業務、PMは書類作成など
- チェックリストを活用する:終えたタスクがわかるようにチェックを入れる
- タスクを細分化する:「レセプト業務」ではなく「A、B、Cさんのレセプト作成」のように具体的にする
こういった工夫により、何から手をつければいいのかわからないという状態から抜け出せ、業務効率がアップするはずです。
業務に役立つ適切なツールを導入する
ツールの使い勝手がいまいち良くないという理由で、業務負担が増える場合もあります。
電子カルテやFAXなどのツールは、業務を効率できるように目的別に選びましょう。
「みんなが使っているから」「良さそうだから」という理由だけで導入しても、事業所によっては使いにくい場合があるからです。
そのため、以下のような目的から逆算すると良いでしょう。
- 看護師のスケジュール管理を楽にしたい:スケジュール管理機能が充実した電子カルテを選ぶ
- 訪問中の看護師との情報共有をスムーズにしたい:タブレットではなくスマートフォンを導入する
- 書類の印刷とFAX両方を兼ねたい:複合機を導入する
スペックの高いツールを導入したからといって、業務負担が軽減するとは限りません。
大切なのは、「何のために導入するのか?」「どんな課題を解決したいのか?」という目的を明確にすることです。
ストレスを減らす対人スキルを身に付ける
先述したように、訪問看護の事務員はさまざまな立場の人とのコミュニケーションが欠かせません。
そのため、ストレスを減らす対人スキルを身に付けることが心身の負担を減らすポイントになります。
主に、以下3つの対人スキルが身に付くように意識しましょう。
- 傾聴スキル:相手の話に耳を傾け、あいづちを打ちながら、気持ちに寄り添うスキル
- 共感スキル:相手の気持ちに共感し、感情に寄り添うスキル
- 伝達スキル:専門用語を避け、わかりやすく伝えるスキル
これらのスキルを身に付け、良好な人間関係が築ければ、心身の負担が軽減して「つらい」という気持ちも軽くなるはずです。
ストレスの解消法を見つける
どんなに気をつけていても、仕事でストレスを感じることはあります。
大切なのは、自分に合った解消法を見つけることです。
まずは自分が何にストレスを感じているのか、具体的に把握しましょう。
ストレスを発散するためには、以下の活動がおすすめです。
- 軽い運動:ウォーキングやストレッチなど、短時間の運動をする
- 趣味:好きな音楽を聴く、映画を観る、読書をするなど、自分の好きなことに集中する
- リラクゼーション:アロマテラピーや瞑想、入浴など心身をリラックスさせる方法を取り入れる
たとえ忙しくても、5分、10分でかまいません。
意識的に自分のための時間をつくることで、心に余裕が生まれ、ストレスが軽減されます。
相談できる人を見つける
一人では抱えきれない悩みが出てくることもありますので、遠慮せずに誰かに相談しましょう。
職場の上司や同僚への相談が難しければ、友人や家族、カウンセラーなど、誰でもかまいません。
今はSNSやインターネットの掲示板などでも相談ができます。
同じ悩みをもった人同士のコミュニティもあるので、話をしっかりと聴いて共感してくれる人を見つけましょう。
悩みを打ち明けることで、気持ちが楽になるだけでなく、客観的なアドバイスをもらえたり、問題解決の糸口が見つかったりすることもあります。
誰かに相談するのは決して悪いことではありませんので、頼れる人を身近にもつようにしましょう。
まとめ
今回は、訪問看護事務の仕事がきついと感じる理由と、きつさを解決するための対策について解説しました。
きついと感じているのは、あなたが真面目で責任感の強い証拠です。
訪問看護ステーションの事務員として頑張っている自分をねぎらい、褒めてあげてください。
そして、今日からできる対策をとっていきましょう。