「自分のミスによるクレーム対応がつらい…」
このつらい気持ちをどのようにケアすればよいのか、困っていませんか。
今回は、自分のミスでクレーム対応をすることになり、落ち込んてしまった心のケアの方法や、上司への報告のコツを解説します。
クレームを乗り越え、成長するきっかけにしましょう。
目次
自分のミスでクレーム対応をしたあとの心をケアする4つの方法
自分のミスでクレームを受けると誰でも落ち込み、自分を責めてしまうものです。
しかし、過度に自分を追い詰める必要はありません。
ここでは、あなたの心を軽くし、前向きに立ち直るための4つの方法を紹介します。
- 罪悪感や不安は当然の感情と受け止める
- 信頼できる上司や同僚に話を聞いてもらう
- 5分でできる気分転換(リフレッシュ)法を試す
- 失敗を「学びの機会」と捉え直す視点をもつ
順番に解説します。
1.罪悪感や不安は当然の感情と受け止める
「自分のせいで迷惑をかけてしまった…」という罪悪感や、またミスをするかもしれないという不安は、責任感があるからこそ生まれる自然な感情です。
まずは、「落ち込むのは当たり前だ」と自分の感情を否定せずに受け入れてあげましょう。
無理に明るく振る舞う必要はありません。
自分の感情を認めるだけで、心は少し楽になります。
「今はつらいと感じているんだな」
と客観的に自分を見つめる時間をもちましょう。
完璧な人間などおらず、誰でもミスはするものだと考えるべきです。
2.信頼できる上司や同僚に話を聞いてもらう
一人で悩みを抱え込むと、ネガティブな思考から抜け出せなくなります。
勇気を出して、信頼できる上司や同僚に「実はこんなことがあって落ち込んでいるんです」と話してみましょう。
人に話すことで自分の気持ちが整理されたり、「私も同じような経験があるよ」と共感してもらえたりして、心が軽くなります。
また、客観的なアドバイスをもらえることもあります。
訪問看護の現場はチームワークが大切ですので、一人で抱え込まず、周りを頼ることを忘れないでください。
3.5分でできるリフレッシュ法を試す
仕事中に気持ちが沈んでしまったら、短い時間でできるリフレッシュ法を試してみましょう。
- 席を立って少し歩く
- 温かい飲み物を飲む
- 窓の外を見て深呼吸する
- 好きな香りのハンドクリームを塗る
こうした簡単なことで構いません。
仕事から意識を一旦そらすことで、ネガティブな感情を抑えられるでしょう。
4.失敗を「学びの機会」と捉え直す視点をもつ
クレーム対応はつらい経験ですが、そこから何も学ばなければ、ただつらいだけで終わってしまいます。
「今回のミスから何を学べるだろうか?」
と、失敗を成長の糧として捉え直す視点をもちましょう。
- 「確認方法に問題があったな」
- 「この表現は誤解を招きやすいな」
など、具体的な改善点が見つかるはずです。
失敗は、自分や組織の弱点を教えてくれる貴重な機会でもあります。
この経験を次に活かせれば、ミスは決して無駄にはなりませんので、前向きな学びに転換していきましょう。
隠すのは最悪手!上司・チームへの報告を成功させる3つのコツ
自分のミスを上司に報告するのは、誰にとっても気まずく、勇気がいることです。
しかし組織で働く以上、報告は義務であり、問題を最小限に抑えるために必須です。
ここでは、スムーズに報告し、信頼を損なわないための3つのコツを解説します。
- 事実と私見を分けて客観的に伝える
- 自分の見解と改善案もセットで報告する
- できるだけ早く報告する
順番に解説します。
1.事実と私見を分けて客観的に伝える
上司に報告する際は、感情的な表現や個人的な憶測を交えず、客観的な事実を正確に伝えましょう。
「〇〇様から△△というご指摘がありました。原因は私の確認不足です」というように、事実と自分の意見(私見)をはっきりと分けて話します。
- 「たぶん〇〇だと思います」
- 「すごく怒っていて…」
と曖昧に言うと、上司が状況を正しく判断できません。
事前に5W1Hで整理したメモを見ながら、起きた出来事を淡々と、かつ正確に伝えてください。
2.自分の見解と改善案もセットで報告する
ただミスを報告して謝るだけでなく、その原因と今後の対策について自分の考えを添えましょう。
これにより、あなたの当事者意識と成長意欲を示せます。
「今回のミスは、私の〇〇という点が原因だと考えております。つきましては、今後は△△という方法で再発防止に努めたいと思いますが、いかがでしょうか」
と提案してみましょう。
もちろん、最終的な判断は上司が下しますが、自分で考えた改善案を提示する姿勢は高く評価されます。
単なる「問題を起こした部下」ではなく、「問題解決に前向きな部下」として認識され、信頼回復に繋がります。
3.できるだけ早く報告する
クレームやミスに関する報告は、内容の正確さと同じくらいスピードが命です。
問題が発生したら、可能な限り早く、できればその日のうちに上司へ第一報を入れてください。
報告が遅れれば遅れるほど、対応の選択肢が狭まり、問題が大きくなる可能性があります。
また、「なぜもっと早く報告しなかったのか」と、ミスそのものよりも報告の遅れを厳しく指摘されることにもなりかねません。
怒られるのが怖いという気持ちはわかりますが、早く報告しておいたほうがあなたも組織もダメージが小さく済むでしょう。
「自分のミスによるクレーム対応」に関するよくある質問
ここでは、自分のミスによるクレーム対応に関する疑問をQ&A形式でお答えします。
いざというときのために、ぜひ参考にしてください。
- 利用者さんが納得してくれません。どうすればいいですか?
-
まずは、相手の言い分を改めてじっくりと傾聴し、何に対して納得されていないのかを明確にしましょう。
そのうえで、自分一人で対応を続けずに速やかに上司に相談し、対応してもらうか同席してもらうかしましょう。
決して一人で抱え込まず、チームで対応するという意識をもってください。
- ミスを報告したら、上司に怒られるのが怖いです。
-
報告が遅れると事態が悪化し、もっと厳しく叱責される可能性が高くなります。
確かに、ミスを報告するのは勇気がいることです。
しかしほとんどの上司は、部下を責めることよりも、問題をいかに早く解決するかを重視しています。
正直・迅速に報告すれば、長い目で見たときにあなたの信頼に繋がります。
- クレーム対応のせいで、仕事に行くのが辛くなってしまいました。
-
そのつらい気持ちを一人で抱え込まないでください。
誰かに話すだけで気持ちが楽になることがあります。
もし、心身の不調が続くようであれば、無理をせず休暇をとったり、専門の医療機関を受診したりすることも検討してください。
あなたの心と体の健康が何よりも大切です。
- 弁償や金銭的な要求をされた場合はどう対応すべきですか?
-
金銭に関する要求には、絶対にその場で即答してはいけません。
「私の一存ではお答えできかねますので、事業所として責任をもって検討し、後日改めてご連絡いたします」と伝え、必ず上司や管理者に判断を委ねましょう。
個人の判断で約束をしてしまうと、後で非常に大きなトラブルに発展する可能性があります。
金銭が絡む話は、必ず組織として慎重に対応してください。
まとめ
今回は、訪問看護の事務職員が自分のミスでクレーム対応をし、悩んでしまった場合の心のケアや報告のコツを解説しました。
自分のミスによるクレーム対応は、誰にとっても辛く、精神的に大きな負担がかかるものです。
しかし自分を責めることはせず、心を大切にしてください。
そして事態を大きくしないためにも、迅速な報告を心がけ、組織として対処しましょう。