「この書類、どっち向きに置けばいいの?」
職場で初めてFAXを使う際、このように不安になった経験はありませんか。
FAXの送り方で迷いがちな原稿の向きは、今さら同僚に聞きづらいと感じる方も多いでしょう。
この記事では、そんなあなたのためにFAXの正しい送り方の向きを誰でも一発で判断する方法を解説します。
この記事を読めば、どんな複合機を目の前にしても二度と迷わず、自信をもってFAXを送れるようになります。
目次
FAXの正しい送り方の向きを一発で確認する方法
FAXの正しい向きを確認するには、主に3つの方法があります。
上から順に確実性が高い方法なので、まずは1番目の「アイコンの確認」から試してみてください。
- 給紙トレイやフタにある「アイコン(マーク)」を確認する
- FAX本体のパネルや液晶画面の指示を見る
- わからない場合は取扱説明書やメーカーサイトで確認する
これらの方法を順番に解説していきます。
1.給紙トレイやフタにある「アイコン(マーク)」を確認する
最も早くて確実なのが、アイコンを確認する方法です。
原稿をセットする場所(給紙トレイやガラス面を覆うフタの裏など)には、正しい原稿の置き方を示す小さな絵(アイコン)が必ずと言っていいほど描かれています。
たとえば、紙の角が折れているようなマークや、文章が描かれた紙のイラストなどがあります。
この絵のとおりに原稿を置けば、まず間違いありません。
メーカーや機種によってアイコンのデザインは異なりますが、「どちらの面を読み取るか」を示している点は共通です。
まずは落ち着いて、このマークを探しましょう。
2.FAX本体のパネルや液晶画面の指示を見る
もしアイコンが見当たらない、または見てもよくわからないという場合は、FAX本体の操作パネルや液晶画面を確認しましょう。
比較的新しい複合機の場合、操作画面に「原稿をセットしてください」といったメッセージと一緒に、セットする向きがアニメーションやイラストで表示されることがあります。
画面の指示は非常にわかりやすく作られているため、直感的に操作を進められるでしょう。
初めて使う機種の場合は、焦ってボタンを押す前に、液晶画面に何か案内が出ていないかを確認するのが失敗を防ぐコツです。
3.わからない場合は取扱説明書やメーカーサイトで確認する
アイコンも液晶の案内もない、という場合の最終手段が取扱説明書の確認です。
職場の複合機の近くに取扱説明書が保管されている場合は、「原稿のセット方法」や「ファクスの送り方」といったページを確認しましょう。
もし手元に説明書がない場合は、以下を確認してください。
これらを控えてインターネットで検索すれば、メーカーの公式サイトから電子版の取扱説明書(PDF形式)を閲覧できます。
FAX原稿の正しいセット方法
FAXの原稿の置き方には、大きく分けて以下2つのパターンがあります。
- 複数枚の原稿を自動で送る「自動原稿送り装置(ADF)」に置く
- 1枚の原稿をガラス面に置く「原稿台」に置く
それぞれの一般的な向きとセット方法を解説します。
1.自動原稿送り装置(ADF)の場合:「印字面を上」が基本
自動原稿送り装置(ADF)とは、複数枚の書類をまとめて送る際に使用する、複合機の上部にあるトレイのことです。
ここに原稿をセットすると、一枚ずつ自動で機械に読み込まれていきます。
ADFを使用する場合、基本的には「印字されている面を上」にして、書類の最初のページが一番上になるようにセットします。
原稿を吸い込む際に内部で一度反転して読み取る仕組みになっている機種が多いため、印字面を上にするのが一般的です。
医師やケアマネジャーなどに書類を送る際、複数ページにわたるのであれば、このADFが便利です。
2.原稿台(ガラス面)の場合:「印字面を下」が基本
原稿台とは、コピーをとる時にも使うガラス面のことです。
免許証や保険証のコピー、あるいは厚みのある冊子の一部など、ADFに通せないものを1枚だけ送る際に使用します。
原稿台にセットする場合、基本的には「印字されている面を下」にして、ガラス面に直接触れるように置きます。
これは、ガラスの下にあるセンサーが原稿を読み取るために印字面を下にする必要があるからです。
セットする際は、ガラス面の隅に描かれている「A4」や「B5」といったサイズ表記や、矢印マークに合わせて原稿の角をぴったりと置きましょう。
FAX送信で初心者がやりがちな3つの失敗と具体的な対処法
ここでは、FAX初心者が特にやりがちな3つの失敗例と、その具体的な対処法を解説します。
- 【失敗例1】相手に白紙が届いてしまった
- 【失敗例2】送った原稿の一部が切れてしまった
- 【失敗例3】複数枚送ったのに1枚しか届いていない
それぞれの原因と対策を見ていきましょう。
【失敗例1】相手に白紙が届いてしまった
多い失敗例で、原因は単純に「原稿の表裏を逆さまにセットしてしまった」ことです。
この場合、相手には何も書かれていない真っ白な紙が届いてしまいます。
もし相手から「白紙のFAXが届きました」と連絡があったら、まずは丁寧にお詫びしましょう。
そのうえで、「申し訳ございません、すぐに正しい向きで再送いたします」と伝え、落ち着いて原稿を正しい向きにセットし直して送りしてください。
特に利用者さんの情報など、急ぎの連絡の場合は、再送後に電話で「先ほどFAXを再送いたしました」と一報入れるとより丁寧でしょう。
【失敗例2】送った原稿の一部が切れてしまった
送信した原稿の端が切れて読めなくなってしまう失敗もよくあります。
主な原因以下の2つです。
- 「原稿をまっすぐに置いていなかった」
- 「原稿と機械のサイズ設定が合っていなかった」
これを防ぐためには、原稿をセットする際に両端にある「原稿ガイド」を用紙の幅にぴったりと合わせましょう。
ガイドが緩んでいると原稿が斜めに読み込まれ、端が切れる原因となります。
また、A4以外のサイズを送る場合は、操作パネルで用紙サイズを正しく設定したかを確認しましょう。
【失敗例3】複数枚送ったのに1枚しか届いていない
複数ページの報告書を送ったはずが、相手から「1枚しか届いていません」と言われるケースです。
この原因のほとんどは、「複数枚の原稿を自動原稿送り装置(ADF)ではなく、原稿台(ガラス面)に重ねて置いてしまった」ことにあります。
原稿台は、ガラス面に接している一番下の1枚しか読み取れません。
複数枚の書類をまとめて送りたい場合は、必ずADFにセットしましょう。
逆に、ADFにセットしたのにうまく送れない場合は、紙がくっついていないか、ホチキスが留まったままになっていないかなどを確認してください。
FAXの送り方に関するよくある質問
FAXの送り方に関して、初心者の方が抱きやすい疑問についてQ&A形式でお答えします。
- Q1.FAXがうまく紙を吸い込めない時の原因は何ですか?
-
いくつか原因が考えられますが、主に以下の3点を確認してみてください。
- 紙詰まり:以前に送った紙が内部で詰まっている可能性があります。本体のカバーを開けて確認してください。
- ローラーの汚れ:紙を送るゴム製のローラーが汚れたり、乾燥したりすると紙をうまく送れなくなります。固く絞った布で優しく拭くと改善することがあります。
- 静電気:冬場は特に、紙同士が静電気でくっついてしまい、うまく給紙されないことがあります。セットする前に、原稿をパラパラとさばいてから置くとよいでしょう。
- Q2.A4以外のサイズ(B5やA3)を送る時の注意点はありますか?
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特に大きなA3サイズは、機種によっては送信できない場合があります。
また、送信する際は操作パネルで送りたい原稿のサイズ(B5やA3など)を正しく選択してください。
忘れてしまうと、受信側でサイズが異なって印刷されたり、原稿の一部が切れたりする原因となります。
ADFの原稿ガイドを、送る用紙の幅にしっかり合わせるのも忘れないようにしましょう。
まとめ
今回は、FAXの送り方の正しい向きについて解説しました。
FAXの操作は一度覚えてしまえば決して難しいものではありません。
もし今後、職場のFAXの前で向きに迷うことがあったら、ぜひこの記事を思い出してアイコンを探してみてください。