- 「うちの職場は、なぜか新人がすぐ辞める…」
- 「採用や教育にかけた時間とコストが無駄になってしまう」
- 「もしかしたら、自分の指導方法が悪いのだろうか…」
訪問看護ステーションの管理者として、このような悩みを抱えていませんか?
新人がすぐ辞める職場には、実は共通する「特徴」があります。
これは個人の能力や意欲だけの問題ではなく、受け入れる側の環境や仕組みに原因が隠されていることがほとんどです。
今回は、新人がすぐ辞める職場の10の特徴を解説します。
自事業所が該当しないかどうかチェックしてみてください。
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新人がすぐ辞めるのは甘え?5つの原因と離職を防ぐ6つの方法を解説! | ビジケア訪問看護事務マガジン
「期待して採用した新人が、なぜすぐに辞めてしまうのだろう…」 「自分の育成方法に問題があるのか?」 このように頭を悩ませていませんか。 すぐ辞めてしまうのは単なる甘…
目次
すぐ辞める新人は職場の仕組みが原因のことも
- 「最近の若者は忍耐力がない」
- 「本人のやる気が足りなかった」
新人がすぐに辞めてしまう事態が続くと、このように思ってしまいませんか。
個人の資質に原因を求めてしまいがちですが、それは問題の本質を見誤っているかもしれません。
新人がすぐ辞めてしまうのは、個人の問題ではなく受け入れる「職場側の仕組みや文化」が原因となる場合があります。
つまり、新人が能力を発揮できず、安心して働き続けられない環境そのものが離職を引き起こしているのです。
この事実に気づき、仕組みを改善することが、定着率をさせるために不可欠です。
新人がすぐ辞める職場の10の特徴
新人が定着しない職場には、いくつか共通した特徴があります。
管理者や既存のスタッフが「当たり前」だと思っていて、気づきにくいケースも少なくありません。
以下の10項目のチェックリストを使って、まずは職場環境を客観的に振り返ってみましょう。
1.質問や相談がしづらい
新人が不安に感じるのは、「こんなことを聞いたら迷惑ではないか」という心理的な壁です。
このような「心理的安定性」が欠けている職場では、新人は疑問を抱えたまま業務を進め、ミスをしたり、孤立感を深めたりしてしまいます。
たとえば訪問看護ステーションでは、看護師が訪問に出ていて事務所に人が少ない時間帯はよくあります。
そのようなときに、「誰に何を聞けばいいかわからない」「忙しそうで話しかけられない」という状況が続くと、新人は精神的に追い詰められていくのです。
まずはいつでも質問を歓迎する雰囲気作りが不可欠です。
2.体系的な教育・研修制度がない
「自分が新人の頃は、先輩の背中を見て覚えた」
このような指導はもはや通用しないと考えましょう。
明確な教育プログラムやマニュアルが存在しない職場は、新人に「放置されている」という感覚を与えてしまいます。
何をどの順番で、いつまでに習得すれば良いのかという道筋が見えないため、新人は自分の成長を実感できず、将来への不安を募らせます。
特に医療・介護の現場では、業務が属人化しやすい傾向があります。
「この業務は〇〇さんしかわからない」
という状態は非常に危険です。
業務を標準化し、誰が見てもわかるマニュアルを作成し、体制を整えないと新人は安心できません。
3.理念やビジョンが不明確で仕事の意義を感じられない
日々の業務に追われる中で、新人が「この仕事は何のためにやっているのだろう?」と感じてしまうのは危険なサインです。
事業所の理念やビジョンがスタッフに浸透していないと、仕事が単なる「作業」になってしまいます。
特に、理想をもって入職してきた新人ほどこのギャップに苦しみ、やりがいを見失ってしまう傾向があります。
- 「私たちは、利用者様の在宅生活をこうやって支えたい」
- 「地域の中でこんな役割を果たしたい」
といった事業所の理念を、日々の朝礼や面談で繰り返し伝えることが重要です。
自分の仕事が事業所の大きな目標の一部であり、社会に貢献しているという実感を持つことが、モチベーション維持に不可欠です。
4.業務量が多すぎる、または雑務ばかりで成長を実感できない
新人の能力や習熟度を無視した業務の割り振りは、早期離職の大きな原因となります。
入職直後からキャパシティを超える業務量を任せたり、逆にいつまでも雑務ばかりをさせたりするのは避けましょう。
前者は心身の疲弊を招き、後者は「自分は期待されていないのでは」という無力感に繋がります。
新人のうちは、少し頑張れば達成できる「ストレッチ目標」を設定し、小さな成功体験を積ませることが大切です。
簡単な業務から始め、徐々に専門的な業務へ移行させていくなど、成長段階に合わせた業務配分を意識しましょう。
これにより、新人は着実にスキルアップしている実感を得られます。
5.放置か過干渉で上司や先輩からの適切なフィードバックがない
新人は、自分の仕事ぶりが正しいのか、成長できているのかを常に気にしています。
まったくフィードバックがない「放置」状態も、細かすぎる指示を出す「過干渉」も、どちらも新人の成長を妨げます。
放置されれば不安になり、過干渉が続けば自主性が育ちません。
重要なのは、適切なタイミングでの具体的なフィードバックです。
「〇〇の記録、要点がまとまっていてわかりやすかったよ。次は△△の視点も加えてみようか」
というように、できた点を認め(承認)、次に期待する行動を具体的に伝える(指導)ことが理想です。
定期的な面談の機会を設けるのも非常に効果的です。
6.特定の人に業務が偏りチームワークが機能していない
「あの人はいつも定時で帰るのに、自分ばかり残業している」
このような業務負荷の偏りは、職場の不公平感を生み出します。
特に新人は、誰がどれくらいの業務を抱えているかが見えにくいため、不公平感を強く感じやすい傾向にあります。
チームで助け合う文化がない職場では、新人はすぐに孤立してしまうでしょう。
管理者は、各スタッフの業務量を客観的に把握し、必要に応じて業務の再分配を行う責任があります。
朝礼で新人の業務を手伝える人を募るなど、チームで協力し合う文化を意図的に作ることで、新人を含めた全スタッフの働きやすさに繋がります。
7.頑張りが評価されない
人は誰でも自分の頑張りを正当に評価されたいと思っています。
どのような基準で評価され、どうすれば昇給や昇進に繋がるのかが不明確な職場では、スタッフは目標を持って働けません。
「この職場で働き続けても、自分の将来はどうなるのだろう?」
新人はこのような不安を抱き、キャリアアップが見込める他の職場へと目が向いてしまいます。
評価基準を明確にし、全スタッフに公開することが重要です。
評価面談では、良かった点と改善点を具体的に伝え、次の目標を本人と一緒に設定します。
- 「3年後にはリーダーに」
- 「将来的にはこんな専門資格を取得してほしい」
など、個々のキャリアパスを具体的に示すことで、新人は安心して働き続けられるでしょう。
8.休憩中も仕事の話ばかりでオンとオフの切り替えができない
休憩時間は心身をリフレッシュさせ、午後の業務に備えるための大切な時間です。
しかし、休憩中も上司が仕事のダメ出しをしたり、スタッフ同士が愚痴ばかりを言い合っていたりする職場では気が休まりません。
このような職場ではオンとオフの境界線が曖昧になり、精神的なストレスを抱えやすくなります。
意識的に休憩中の雑談を促したり、仕事とは関係のない話題を振ったりするなど、雰囲気を和ませる工夫が、管理者には必要です。
休憩時間はしっかりと休み、業務時間中は集中して働くというメリハリが、生産性の向上とメンタルヘルスの維持に不可欠です。
9.既存スタッフの疲弊感が漂い将来に希望が持てない
新人は先輩スタッフの働き方を見て、数年後の自分の姿を想像します。
もし先輩たちが毎日疲れ果てた表情で働き、「忙しい」「辞めたい」といったネガティブな言葉ばかり口にしていたら、どう思うでしょうか。
「この職場にいても、自分もこうなってしまうんだ」
と感じ、将来に希望を持てなくなってしまうのは当然です。
魅力的なロールモデルとなる先輩の存在は、新人の定着にとても重要です。
既存スタッフの労働環境や業務負荷を改善し、いきいきと働ける状態を作りましょう。
職場全体のエンゲージメント(仕事への熱意や貢献意欲)を高めることが、結果的に新人の定着に繋がります。
10.入社前の説明と現実のギャップが大きい
採用面接などで聞いていた話と、入社後の現実が大きく異なる「リアリティショック」は、信頼を損ないます。
- 「残業はほとんどないと言われたのに、毎日サービス残業がある」
- 「教育体制が充実していると聞いたのに、実際は放置されている」
といったギャップは、会社への不信感を一気に高めます。
採用活動においては良い面だけでなく、仕事の厳しい面や大変な面も正直に伝えることが重要です。
- 「繁忙期には月に〇時間程度の残業が発生する可能性があります」
- 「最初の3ヶ月は覚えることが多くて大変かもしれませんが、チーム全体でサポートします」
など、事前に伝えることで入社後のギャップを最小限に抑えられるでしょう。
まとめ
今回は、新人がすぐに辞めてしまう職場の特徴を解説しました。
新人の早期離職は、個人の資質ではなく「職場の仕組みや文化」が原因となる場合があります。
新人が定着し、育っていく職場を作るための取り組みは、結果的に既存のスタッフにとっても働きやすい環境改善に繋がります。
業務が標準化されてコミュニケーションが円滑になり、お互いに感謝し合える文化が育てば、事業所全体の生産性やサービスの質も向上するはずです。
本記事を参考に、新人がすぐ辞めてしまうような職場になっていないか、チェックしてみましょう。