- 「事務職でエクセルはどこまでできればいいのだろう?」
- 「周りは使いこなしているけど、自分は自信がない」
訪問看護の事務として働く中で、このような悩みを抱えていませんか。
今回は、訪問看護の事務の仕事に求められるエクセルスキル(初級レベル)を解説します。
明日からの業務効率を改善し、職場で「エクセルができる人」として頼られる存在になるために、ぜひ参考にしてください。
目次
訪問看護の事務職が身に付けたいエクセルレベル【初級】
訪問看護の事務職が身に付けたい初歩的なエクセルレベルについて解説します。
ご自身の現在のスキルと照らし合わせながら、見てみましょう。
まずは基本から、着実に押さえてください。
- 正確なデータ入力とショートカットキーの操作
- 四則演算(足し算・引き算・掛け算・割り算)
- 基本関数(SUM,AVERAGE,COUNT)
- セルの書式設定(フォント、罫線、色付け)
- 見やすい表の作成と体裁の整え方
- 並べ替えとフィルタ(データの抽出)
- 基本的な印刷設定
- ファイルの保存と管理
それぞれ詳しく解説します。
1.正確なデータ入力とショートカットキーの操作
正確なデータ入力は、すべての事務作業の土台となるスキルです。
入力されたデータが間違っていれば、その後の計算や分析結果もすべて信頼性を失ってしまうからです。
タッチタイピングは必須ではありませんが、ショートカットキーを使いこなすことで、作業スピードと正確性が格段に向上します。
- 「Ctrl+C」でコピー
- 「Ctrl+V」で貼り付け
- 「Ctrl+Z」で元に戻す
といった基本的な操作はマウスを使うより圧倒的に速いでしょう。
まずはこの3つを意識して使うだけでも、作業効率は変わってきます。
2.四則演算(足し算・引き算・掛け算・割り算)
エクセルを電卓の代わりに使いこなし、計算の過程を残すことが重要です。
請求書や見積書の作成、経費の計算など、事務作業では計算が欠かせません。
エクセルの四則演算は、計算結果だけでなく「どのような計算をしたか」という数式がセルに残るため、後から見直しや修正が容易になります。
具体的には、計算したいセルで「=」を先頭に入力し、足し算(+)、引き算(-)、掛け算(*)、割り算(/)の記号を使います。
まずは簡単な計算からで良いので、電卓ではなくエクセル上で計算する癖をつけましょう。
これが、関数を使いこなすための基礎トレーニングになります。
3.基本関数(SUM,AVERAGE,COUNT)
SUM、AVERAGE、COUNTの3つの基本関数は、データ集計の入り口としてマスターしておきましょう。
- SUM関数:複数のセルの数値を合計します。「=SUM(B2:B10)」で、セルB2からB10までの合計値を一瞬で出せます。
- AVERAGE関数:複数のセルの数値の平均を計算します。
- COUNT関数:数値が入力されているセルの個数を数えます。
これらの関数は、売上の合計や平均、利用者数のカウントなど日々の報告書作成ですぐに役立ちます。
まずはこの3つを完璧に使いこなせるようになりましょう。
4.セルの書式設定(フォント、罫線、色付け)
作成した資料は他者が見るものである、という意識をもち、セルの書式設定で見やすさを追求しましょう。
データが正しくても、見た目がごちゃごちゃしていては内容が伝わりません。
書式設定は情報を整理し、相手に意図を正確に伝えるための化粧のようなものです。
- 見出しのフォントを太字にする
- 重要な数値のセルを黄色で塗りつぶす
- 表に罫線を引いて項目を区切る
このようにするだけで、資料の可読性は劇的に向上します。
自分が作った資料は、自分以外の人も見るということを常に意識してください。
相手への配慮が、結果的にあなたの評価につながります。
5.見やすい表の作成と体裁の整え方
情報を整理し、誰が見ても一目で内容を理解できる表を作成するスキルが求められます。
単にデータを並べるだけでなく、項目名を明確にし、列の幅や行の高さを適切に調整することで情報の伝わり方が大きく変わります。
たとえば、項目名は中央揃えにする、数値は右揃えにする、文字列は左揃えにするといった基本的なルールを守るだけでも表は格段に見やすくなるでしょう。
また、1行おきに色を付ける「ストライプ」なども、行を読み間違えるミスを防ぐのに有効なテクニックです。
ただのデータ一覧ではなく、「報告書」としての体裁を整える意識をもつことが、ビジネスにおける基本マナーと言えるでしょう。
6.並べ替えとフィルタ(データの抽出)
膨大なデータの中から必要な情報だけを素早く見つけ出す「並べ替え」と「フィルタ」は必須の機能です。
この機能を使えば、手作業でデータを探す手間を省き、作業時間を大幅に短縮できます。
並べ替えはデータを特定のルール(あいうえお順、数値の大きい順など)で整理し、フィルタは特定の条件に合うデータだけを表示させる機能です。
- 「契約日が新しい順に並べ替える」(並べ替え)
- 「〇〇市の利用者だけを表示する」(フィルタ)
といった操作が瞬時に行えます。
データが増えれば増えるほど、この機能の価値は高まります。
手作業で探す前に、まずは並べ替えとフィルタが使えないか考える癖をつけましょう。
7.基本的な印刷設定
作成した資料を意図したとおりに紙へ出力する印刷設定の知識も不可欠です。
エクセルの印刷は、何もしないと表が途中で切れたり、1枚に収まらなかったりと、思い通りにいかないことがよくあります。
印刷プレビューを確認し、用紙の向き(縦・横)、拡大・縮小、余白、改ページなどを調整するスキルが求められます。
特に、「選択した部分だけを印刷する」「すべての列を1ページに印刷する」といった設定は、使用頻度が高く非常に便利です。
電子データでのやり取りが増えた現在でも、会議資料や提出書類など、印刷する機会は少なくありません。
いざという時に慌てないよう、基本的な設定方法は押さえておきましょう。
8.ファイルの保存と管理
作成したファイルの保存と管理も重要です。
ファイル名にルール(例:【20240520】〇〇請求書_△△様)を設けたり、共有フォルダ内の階層を整理したりすることで、業務の属人化を防ぎ、組織全体の生産性が高まります。
また、「上書き保存(Ctrl+S)」と「名前を付けて保存(F12)」の違いを正しく理解し、元データを誤って上書きしてしまうといったミスを防ぐことも重要です。
ファイル管理は地味な作業に見えますが、組織の情報を守り、業務を円滑に進めるために押さえておきたいスキルです。
自分だけでなく、チーム全体が働きやすくなるような管理方法を心がけましょう。
まとめ
今回は、訪問看護の事務職に求められる最低限のエクセルスキルについて解説しました。
エクセルの基本を押さえておけば、業務を効率化できます。
もしできていない項目があれば、ぜひ明日から実践してみてください。