クレーム対応で「上司を出せ!」と言われたときの対応法を解説!

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クレーム対応で「上司を出せ」と利用者さんやご家族から言われ、頭が真っ白になっていませんか?

今回は、上司への交代を求められたときの対応法を解説します。

3つのNG対応と、正しい対応4ステップを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

目次

クレーム対応で「上司を出せ」と言われたときの3つのNG対応

「上司を出せ」と言われたとき、動揺からつい取ってしまいがちな行動が、事態をさらに悪化させることがあります。

ここでは、絶対に避けるべき3つのNG対応を最初に確認しましょう。

  • 即座に上司に代わる
  • 「できません」と機械的に拒否する
  • 感情的に反論・対抗する

これらの対応がなぜ問題なのか、一つずつ詳しく見ていきましょう。

1.即座に上司に代わる

「上司を出せ」という言葉に怯え、すぐに上司に取り次ぐことをしてはいけません。

これは相手に「この担当者には責任感も解決能力もない」という印象を与えてしまうからです。

一度そのように思われると、次回以降もささいなことで「担当者ではなく上司と話したい」と要求されることになりかねません。

結果として、自分自身の成長機会を失うだけでなく、上司の時間を不必要に奪うことにもつながります。

まずは「私が責任をもって対応します」という姿勢を見せましょう。

2.「できません」と機械的に拒否する

相手の要求に対して、事情を詳しく聞かずに「できません」「規則ですので」と即答するのもNGです。

これは相手を突き放す行為であり、さらなる怒りを買う原因となります。

たとえ要求に応えられないとしても、まずは「なぜ相手はそう考えるのか」を真摯に受け止め、傾聴する姿勢が不可欠です。

頭ごなしに否定するのではなく、以下のように言ってみましょう。

「〇〇というご事情なのですね。しかし、あいにくそのご要望にはお応えしかねます。代わりに△△という方法はいかがでしょうか」

このように、代替案を提示する努力が求められます。

3.感情的に反論・対抗する

理不尽な要求や強い口調に、カッとなって感情的に言い返してしまうのは最悪の対応です。

相手の感情的な言葉にこちらも感情で返せば、信頼関係は破綻してしまいます。

クレーム対応の目的は論破ではなく、問題を解決し相手に納得してもらうことです。

相手が興奮しているときほどこちらは冷静になり、言い分をすべて受け止める必要があります。

「売り言葉に買い言葉」は、まさに火に油を注ぐ行為だと肝に銘じましょう。

なぜ相手は「上司を出せ」と言うのか?5つの顧客心理を解説

「上司を出せ」という言葉の裏には、以下の5つの心理が隠されています。

  • 担当者の対応や知識に不満・不信感がある
  • 「この人には決定権がない」と判断されている
  • 自分の話をしっかり聞いてもらえていないと感じている
  • 感情のはけ口として、より上の立場の人を求めている
  • 交渉を有利に進めるための駆け引きとして使っている

こうした心理を理解し、相手がどの状態にあるかを見極めましょう。

担当者の対応や知識に不満・不信感がある

相手が「この人には任せておけない」と感じたときに、「上司を出せ」という言葉が出やすくなります。

  • 質問に対する回答が曖昧だった
  • 何度も同じことを聞き返した

こうしたことがあると、相手は不信感を抱きやすくなるのです。

訪問看護の現場では、請求内容やサービス提供時間などの質問に的確に答えられないと、「本当に大丈夫だろうか?」と不安にさせてしまいます。

普段から業務知識を深め、自信をもって対応できるように準備しておく必要があります。

「この人には決定権がない」と判断されている

「あなたと話していても時間の無駄だ」

このように相手から判断された場合も、上司を要求されます。

マニュアル通りの回答を繰り返したり、「私の一存では決められません」といった言葉を多用したりすると、決定権がない担当者だと思われてしまうでしょう。

もちろん、担当者には権限の範囲があります。

しかしそれを伝える場合でも「私が責任をもって上長に確認し、折り返しご連絡いたします」のように、自分が主体的に動く姿勢を見せることが重要です。

これにより、相手は「この人に任せても大丈夫かもしれない」と感じてくれます。

自分の話をしっかり聞いてもらえていないと感じている

相手は、「自分の訴えが軽んじられている」「真剣に聞いてもらえていない」と感じると、より権限のある人に話を聞かせようとします。

相手の話を途中で遮ったり、こちらの言い分を先に主張したりする行為は、こうした不満を増幅させます。

クレーム対応の基本は、まず相手の言葉を最後まで聞く「傾聴」です。

相手が話し終わるまで相槌を打ちながら真摯に耳を傾け、「〇〇というお気持ちにさせてしまい、大変申し訳ございません」と、相手の感情を受け止めましょう。

感情のはけ口として上の立場の人を求めている

問題解決そのものよりも、溜まった不満や怒りを誰かにぶつけたい、という感情的な動機から上司を要求するケースもあります。

この場合、相手は「上の人間を引っ張り出して謝罪させたい」という気持ちが強くなっています。

このタイプのクレームには、理屈で説得しようとしても効果は見込めません。

相手の感情に寄り添い、徹底的に話を聞いてクールダウンを待つことを優先しましょう

怒りのボルテージが下がらない限り、具体的な解決策の提示には進めません。

交渉を有利に進めるための駆け引きとして使っている

より良い条件や特別な対応を引き出すために、意図的に「上司を出せ」という言葉を交渉のカードとして使う方もいます。

「担当者レベルでは話にならない」という状況を作り出し、より権限のある上司と直接交渉しようという狙いです

このようなケースでは、自分に与えられている権限の範囲を明確に伝えましょう。

「私にできる最大限のご提案は〇〇です」

と毅然とした態度で提示すべきです。

安易に上司に交代すると、相手の思うつぼになってしまう可能性があります。

「上司を出せ」と言われたときのクレーム対応4ステップ

では実際に「上司を出せ」と言われたら、どのように行動すればよいのでしょうか。

冷静に対応するための手順を4つのステップに分けて解説します。

  1. まず受け止める共感と謝罪のクッション言葉
  2. 状況を整理する傾聴と復唱で論点を明確化
  3. 毅然と伝える「私が責任者です」という一言の効果
  4. 解決策を提示する自分でできる最大限の提案

それぞれについて見ていきましょう。

【ステップ1】共感と謝罪のクッション言葉を使う

重要なのは、相手の言葉を遮らずに最後まで聞くことです。

相手が何に怒り、何を求めているのかを正確に把握しなければ、適切な対応はできません。

感情的に話している間は、反論や弁解をしたい気持ちをぐっとこらえましょう。

  • 「はい」
  • 「さようでございますか」

と相槌を打ち、相手に「この人は自分の話を真剣に聞いてくれている」と感じさせることが大切です。

すべての不満を吐き出させることで、相手の興奮も少しずつ収まっていきます。

相手が話し終えたら、まず謝罪の言葉を伝えます。

ここで重要なのは、非を全面的に認めるのではなく、「不快な思いをさせた」という事実に対してお詫びすることです。

「この度は、私どもの説明不足により〇〇様にご不快な念をおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます」

といった表現が適切です。

原因が確定していない段階で「全面的に私どもが悪いです」と謝罪してしまうと、後々の交渉で不利になる可能性もあるため注意しましょう。

【ステップ2】状況を整理する傾聴と復唱で論点を明確化する

相手の話を聞いた後は、内容を整理して復唱し、認識にズレがないかを確認します。

「お話を伺いますと、〇〇という件について、△△という点でお困りということでよろしいでしょうか」

と具体的に確認することで、事実関係が正確に把握でき、論点が明確になります。

この確認は、相手に「自分の話を正確に理解してくれた」という安心感を与え、信頼回復につながります。

さらに、言葉の裏にある「本当の不安」を汲み取る姿勢も大切です

表面上の言葉だけでなく、その背景にある感情を想像しましょう。

たとえば「請求書の項目が分かりにくい」という訴えの裏には、「知らないうちに追加料金を取られているのでは」という不安が隠れている場合があります。

そのような気持ちを理解し、「ご不安にさせてしまい申し訳ありません。こちらの項目は…」と丁寧に説明することで、相手の心は落ち着いていきます。

【ステップ3】「私が責任者です」と毅然とした態度で話す

たとえ上司への交代を求められても、「大変恐縮ですが、この件は私が責任をもって担当させていただきます」と伝えましょう。

威圧的な態度ではなく、丁寧な言葉と真摯な表情で伝えることがポイントです。

誠実な姿勢が伝われば、相手の態度も次第に落ち着き、「では、あなたに任せます」と受け入れてもらえることもあるでしょう。

相手は問題を真剣に受け止め、解決へ向けて動く担当者を求めています。

【ステップ4】自分でできる最大限の提案で解決に導く

担当者として対応を続けると決めたら、具体的な解決策を提示しましょう。

相手の要望をすべて満たせない場合でも、可能な範囲で代替案を示すことが大切です。

  • 「Aは規則上できませんが、Bという方法であれば対応可能です」
  • 「すぐに回答はできませんが、明日〇時までに調査してご連絡します」

と、具体的な行動と期限を明確に伝えましょう。

これにより、相手は「自分のために動いてくれている」と感じて納得しやすくなります。

上司に交代すべき?担当者が判断するための3つの見極めライン

担当者として粘り強く対応することは重要ですが、時には上司に交代すべき場面もあります。

交代する見極めのラインは主に以下の3つです。

  • 担当者の権限を明らかに超える要求をされている
  • 担当者個人への人格攻撃や誹謗中傷に発展した
  • 同じ説明を繰り返してもまったく話が進展しない

こうした状況になったら、無理せず上司に助けを求めましょう。

担当者の権限を明らかに超える要求をされている

返金や契約内容の変更、規定外の特別な対応など、担当者の裁量を明らかに超える要求をされた場合は上司に交代しましょう

「検討します」とその場しのぎの回答をすると、かえって期待させてしまい、後で「できない」と伝えたときの反発が大きくなります。

「その件に関しましては、私の一存では判断いたしかねます。責任のある者から改めてご連絡させていただきたく存じます」

と正直に伝え、上司に判断を仰ぎましょう。

担当者個人への人格攻撃や誹謗中傷に発展した

  • 「お前は馬鹿か」
  • 「だからお前はダメなんだ」

このように、クレームの内容がサービスや事業所への不満から逸脱した場合は上司に交代しましょう。

担当者が精神的なダメージを負ってまで対応を続ける必要はありません。

「お客様、これ以上はご遠慮ください。これ以降は上長に対応を引き継ぎます」

と毅然と伝え、電話を切る対応も必要です。

あなたの心身の安全を守ることを優先してください。

同じ説明を繰り返してもまったく話が進展しない

同じ説明を何度も繰り返し、相手も同じ主張を続けるだけで、まったく話が進展しない場合も交代を検討しましょう。

これは、相手と担当者の間で感情的なこじれが生じ、論理的な対話ができない状態になっているサインです。

第三者である上司が間に入ることで場の空気が変わり、冷静な話し合いに戻れる可能性があります

長引かせてもお互いにとって時間を浪費し、精神的な消耗にもなります。

まとめ

クレーム対応において「上司を出せ」と言われると、担当者にとって非常に厳しいものです。

重要なのは相手と対立するのではなく、「問題を解決する」ことです。

相手は話を聞いてほしい、解決してほしいという気持ちでクレームを言ってくるため、その心情を理解する姿勢が大切です。

上司に交代すべきラインを参考にし、心身を消耗しないように日々の業務に取り組めれば幸いです。

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