会社の電話がなるたびに、ドキッとしていませんか?
- 「うまく取り次げなかったらどうしよう」
- 「失礼な対応をしてしまったら…」
このような不安を感じる新人・若手の事務員は少なくありません。
特に、電話の取り次ぎマナーは、ステーションの顔として試される重要なスキルです。
今回は、評価を上げるための信頼される取り次ぎマナーを7つ紹介します。
電話への苦手意識をなくし、自信をもってスマートに取り次ぎできることを目指しましょう。
目次
評価が格段に上がる!信頼される電話取り次ぎ7つのマナー
電話を取り次ぐ際に少しの工夫を加えるだけで、あなたの評価は格段に上がります。
ここでは、周りと差がつく、信頼される電話応対のための7つのマナーを解説します。
一つひとつを実践して、信頼ある社員を目指しましょう。
1.保留は30秒を目安にする
電話で待たされるのは、体感時間が長く感じるものです。
そこで、保留時間は30秒以内を目安にしましょう。
タイマーで測ってみると意外と短いのですが、相手からすると、30秒でも「ちょっと長いな」と感じる時間です。
もし担当者がなかなか見つからなさそうな場合は、20秒くらいのところで一度保留を解除し、以下のように伝えましょう。
「申し訳ございません、もう少々お時間いただけますでしょうか。それとも折り返しのお電話にさせていただきましょうか?」
このように相手に選択肢を渡すことで、「ちゃんと気にかけてくれてるな」という印象を与えられます。
2.保留ボタンを正しく活用する
取り次ぎで席を立つときは、必ず「保留ボタン」を押してください。
受話器を手で押さえるだけではステーション内の会話が丸聞こえになってしまうことがあるからです。
個人のプライバシーに関わる内容も聞こえてしまうリスクがあります。
保留ボタンを押す習慣は、慣れるまでは意識しないと忘れがちですが、一度身につけてしまえば無意識にできるようになります。
これだけで情報漏洩のリスクを減らせるため、絶対に習慣化しましょう。
3.社内・社外で正しい敬称を使い分ける
社外の方と話すときは、社内の人間には敬称をつけません。
「〇〇管理者はいらっしゃいますか?」と聞かれたら、以下のように答えましょう。
「はい、〇〇管理者ですね」
「〇〇でございますね。少々お待ちください」
ステーション内では「〇〇管理者」と呼んでいるのに、電話では呼び捨てにするのは失礼な気がしますが、身内を立てないというビジネスマナーなので問題はありません。
電話対応や敬語になれていないと、つい言ってしまいがちですが、逆にこの使い分けができると、「この人はしっかりしているな」と思ってもらえます。
地味ですが、確実に差がつくポイントです。
4.「誰から・何の件か」をセットで伝える
担当者に電話を繋ぐ際、ただ「お電話です」と伝えるだけでは不十分です。
電話に出た担当者は「誰から?何の用?」とわからないことだらけになります。
「居宅介護支援事業所△△の〇〇ケアマネジャー様から、××様のケアプランの件でお電話です」
のように、事業所名・氏名・用件の3点セットで伝えましょう。
たった5秒程度の手間ですが、担当者からすれば大変助かり、こういった小さな気配りの積み重ねが評価に繋がります。
5.復唱確認でミスを防ぐ
相手の名前は、意外と聞き間違いが多いものです。
- 「さとうさん」を「かとうさん」
- 「わたべさん」を「わたなべさん」
といった聞き違えは多いため、「〇〇様でお間違いないでしょうか」と復唱しましょう。
はじめは「こんなことを聞いたら失礼ではないか」と思うかもしれませんが、相手は「ちゃんと確認してくれて安心だ」と思ってくれます。
この一手間を惜しまずに確認しましょう。
6.不在時には必ず代替案を提示する
担当者が不在の際、「申し訳ございません、ただいま席を外しております」だけで終わらせてはいけません。
- 「〇〇は15時頃に戻る予定ですが、お急ぎでしょうか?」
- 「よろしければご伝言を承りますが、いかがいたしましょうか?」
といった、次のアクションを提案することが大切です。
これにより、「あ、そうですね。では伝言をお願いします」とスムーズに話が進み、「丁寧に対応してくれるな」と印象をもってもらえます。
ただ断るのではなく、解決策を一緒に考える姿勢が大切です。
7.声のトーンと速度を意識する
電話対応では、言葉づかいと同じくらい「声の印象」も大切です。
どれほど内容が正しくても、声が暗かったり、早口だったりすると、相手に冷たい印象を与えてしまうことがあります。
電話を受けた最初の3秒は特に重要です。
少し明るめのトーンで、「お電話ありがとうございます」とはっきり話すだけでも印象が大きく変わります。
相手が年配の方や聞き取りづらそうな方であれば、いつもよりゆっくりと話すように意識しましょう。
また、「笑声(えごえ)」と呼ばれる、微笑みながら話す声を意識するのも効果的です。
自然と口角が上がり、柔らかく温かい印象になります。
声のトーンと速度を意識するだけで、「感じのよい人」「話しやすい人」という印象を残せるでしょう。
電話の取り次ぎマナーに関するよくある質問
ここからは、電話の取り次ぎに関して、新人や若手社員が抱きがちな細かい疑問にお答えします。
基本的なマナーに加えて、少し応用的なケースを知っておくことで、さらに対応の幅が広がるでしょう。
- 携帯電話や社用スマホに取り次いでもよいですか?
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基本的には、本人の許可なく携帯電話の番号を教えたり、直接取り次いだりするのはNGです。
まずはステーションで一度電話を受け、本人に「〇〇様からお電話ですが、携帯にお繋ぎしてよろしいでしょうか?」と確認をとりましょう。
本人の許可が得られた場合のみ、「〇〇の携帯にお繋ぎいたします」と相手に伝えて転送します。
- 折り返しを約束したのに担当者から連絡がない場合、どうすればよいですか?
-
担当者が忙しく、約束の時間までに折り返しができていない場合、電話をくれた相手は不安に思います。
まずは担当者に「〇〇様への折り返しのお電話、いかがでしょうか」と状況を確認しましょう。
それでも対応が難しい場合は、自分がもう一度相手に電話し、「申し訳ございません。担当がまだ対応できない状況でして、改めて〇時頃にご連絡させます」と中間報告を入れるのが丁寧な対応です。
- 取り次ぎ中に電話が切れてしまったら、どう対応すべきですか?
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保留中や転送中に電話が切れてしまうこともあります。
相手の電話番号がわかっている場合は、すぐにこちらからかけ直しましょう。
その際、「大変申し訳ございません。先ほどお電話が切れてしまったようです」とお詫びの一言を添えます。
番号がわからない場合は、相手からの再度の連絡を待つしかありませんが、次に電話があった際に丁寧にお詫びしましょう。
まとめ
今回は、電話の取り次ぎマナーについて解説しました。
電話応対は、ただ用件を聞いて繋ぐだけの作業ではありません。
あなたの丁寧で迅速、かつ正確な対応の一つひとつが、電話の相手との良好な関係を築き、ステーションの信頼を高めることにつながります。
最初は誰でも緊張するものですが、この記事で電話対応の取り次ぎのマナーを押さえておけば、自信をもって対応できるようになります。
ぜひ、試してみてください。