「訪問看護事務の仕事に興味があるけれど、レセコン入力なんて未経験の私にできるのかな…」
このように不安に思っていませんか?
専門的なソフトを使うと聞くと、難しそうで尻込みしてしまうのは当然のことです。
しかし、結論から言えば、レセコン入力は未経験からでも十分に習得可能です。
今回は、レセコン入力が未経験でもマスターするためのコツを解説します。
目次
レセコン入力は未経験でも習得可能!3つの理由
レセコン入力は、決して選ばれた人しかできない特殊技能ではありません。
実際には未経験者でも現場で活躍しています。
習得可能な理由は主に以下の3つです。
- 現場スタッフの多くが未経験スタートであるから
- システムが進化して操作が簡単になっているから
- 重要なのは操作スキルより点検能力であるから
それぞれについて、詳しく解説していきます。
現場の事務スタッフの多くが未経験スタートだから
医療事務や訪問看護事務の募集要項には「未経験歓迎」の文字が並んでいます。
最初の1〜2ヶ月は覚えることが多く大変に感じるかもしれませんが、それはどのような仕事でも同じです。
特別なPCスキルがなくても、WordやExcelで文字入力ができるレベルであれば、入職後の研修やOJTで十分に追いつけます。
「私だけできないかも」と過度に心配する必要はありません。
システムが進化して操作が簡単になっているから
以前のレセコンは、複雑なコードを手入力する必要がありましたが、現在は大きく進化しています。
多くのソフトでは、マウスで項目を選ぶ「選択式」や、よく使う内容をまとめて呼び出す「セット登録」が主流です。
すべての情報を一文字ずつタイピングするわけではないため、高度な技術は必ずしも必要とされません。
スマートフォンの予測変換を使うような感覚に近い部分も増えています。
重要なのは操作スキルより点検能力であるから
事務スタッフに求められる最も重要な能力は、入力の速さよりも「正確さ」です。
どんなに入力が速くても内容が間違っていれば、保険請求が通らずステーションの収入になりません。
レセコン入力業務の本質は、入力されたデータに矛盾がないかを確認する「点検作業」にあります。
未経験者であっても慎重にデータを見直し、違和感に気づける人であれば、現場では「優秀な人材」として重宝されます。
焦って入力することよりも、着実に確認する姿勢こそが最大の武器になるのです。
具体的に何をするの?レセコン入力の主な3つの業務フロー
「入力業務」といっても、具体的に何を打ち込んでいるのかイメージしづらいかもしれません。
レセコン業務は、大きく分けて以下の3つのフェーズで構成されています。
- 利用者情報の登録
- 日々の診療内容の入力
- 月ごとの請求業務
それぞれの段階でどのような作業を行うのか、見ていきましょう。
1.利用者登録
最初に行うのが、以下のような利用者さんの基本情報である「頭書き(あたまがき)」の入力です。
- 氏名
- 生年月日
- 住所
- 保険証の記号・番号、有効期限
数字が1桁でも間違っていると、後で行う請求がすべてエラー(返戻)になってしまいます。
特に、高齢者の場合は「介護保険証」と「医療保険証」、さらに「公費負担受給者証(難病医療など)」を複数持っていることが多いため、それぞれの有効期限切れがないかを入念にチェックしながら登録します。
2.診療行為・処置の入力
次に、医師や看護師が記録したカルテや指示書を見ながら、行った医療行為を入力します。
具体的には「初診料」「検査」「投薬」「処置」などを選んでいきます。
訪問看護の場合であれば、「訪問看護基本療養費」や「訪問看護管理療養費」などです。
最近は電子カルテとレセコンが連動しているケースも多く、自動でデータが飛んでくることもあります。
その場合は、入力作業というよりも、飛んできたデータに間違いがないかを確認し、修正する作業がメインです。
3.月ごとの請求業務
毎月の月初めには、1ヶ月分の入力データを集計して「レセプト(診療報酬明細書)」を作成します。
これは、国や保険組合に対して「これだけの医療を行いましたので、費用を支払ってください」と請求するための書類です。
レセコンには「点検機能」がついており、病名と薬の組み合わせがおかしい場合などはエラーメッセージが表示されます。
事務スタッフは、このエラーリストを確認し、入力ミスがないか、あるいは医師の入力漏れがないかを精査してデータを完成させます。
ここが大変!未経験者が最初につまずきやすい3つの課題
未経験でも習得可能とはいえ、最初からすべて順調にいくわけではありません。
多くの人が直面する課題を知っておくことで、心の準備ができます。
PCスキルよりも「医療用語・算定ルール」の知識が不足している
もっとも苦労するのは、操作方法ではなく「言葉の意味」がわからないことです。
「算定(さんてい)」という言葉ひとつとっても、最初はピンとこないかもしれません。
算定とは、行った医療行為を点数化して計算することを指します。
また、同じ処置でも「日中」と「深夜」で点数が変わるなど、細かいルールが多く存在します。
PCが得意な人でも、この医療・介護保険独自のルール(算定要件)を理解していないと、正しい入力ができません。
最初は辞書を引くように、一つひとつ先輩に聞いたり調べたりする地道な努力が必要です。
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メーカーごとに操作性が異なる
レセコンには、多くのメーカーがあります。
困ったことに、メーカーによって画面のレイアウトやキーボード操作のクセが異なります。
WindowsやExcelの一般的な操作とは異なる独特な動きをすることがあるため、最初は指が慣れるまで戸惑うことが多いでしょう。
これは理屈ではなく「慣れ」の問題なので、毎日触っていれば自然と体が覚えていきます。
「スピード」と「正確性」の両立を求められる
月末月初の請求期間(レセプト期間)は、期限が決まっているため現場が忙しくなります。
「早く入力を終わらせないと」という焦りと、「間違えてはいけない」という緊張感の板挟みになることが、未経験者にとって大きなストレスになります。
最初はスピードを捨ててでも正確性を優先すべきですが、周囲の忙しさに気後れしてしまい、メンタル面でつまずく人がいるのも事実です。
入力を最短でマスターする4つのコツ
未経験の壁を乗り越え、いち早く戦力になるためには、がむしゃらに頑張るのではなく、コツを押さえることが重要です。
ここでは、入力を最短でマスターする4つのコツを紹介します。
- マニュアルノートの作成
- 即時の疑問解決
- 指差し確認の徹底
- セット登録の活用
これらを実践すれば、成長スピードは格段に上がります。
自分専用のマニュアルノートを作成する
教えてもらった操作手順は、必ず自分の言葉でノートにまとめましょう。
職場のマニュアルは分厚すぎて、いざという時に知りたい情報がすぐに見つからないことがあります。
- 「この画面が出たら〇〇を押す」
- 「保険証が変わった時はここをチェック」
など、自分がつまずいたポイントや先輩からのアドバイスを書き留めた「自分専用の虎の巻」は、最強の武器になるでしょう。
書くことで記憶に定着しますし、同じことを何度も質問して先輩の手を煩わせることも減らせます。
わからない用語やエラーコードは「その日のうちに」メモする
仕事中に見慣れない用語やエラーメッセージが出たら、とりあえずメモに残しておきましょう。
業務中は忙しくて調べられなくても、休憩時間や業務終了後に必ず意味を確認します。
わからないことをそのまま放置して翌日を迎えるのが、成長を止める一番の原因です。
疑問を一つずつ潰していく姿勢が、半年後の知識量に大きな差を生みます。
ブラインドタッチより「指差し確認」で手戻りを防ぐ
カッコよくキーボードを叩く必要はありません。
それよりも、入力した画面を指で指しながら「生年月日よし、保険者番号よし」と声に出して確認する「指差し確認」を行いましょう。
入力ミスをして後から修正する場合、原因を探して訂正するのに、最初の入力よりも多くの時間がかかります。
「急がば回れ」の精神で、一度の入力で完璧に仕上げる意識をもつ方が、結果的に業務全体のスピードは速くなります。
特に数字の入力ミスは致命的になりやすいため、慎重に行いましょう。
よく使う「セット登録」や「コード」を優先順位をつけて覚える
レセコンには多くのコードがありますが、実際に頻繁に使うのはその中の一部です。
たとえば、訪問看護ステーションであれば「訪問看護基本療養費」や「特別管理加算」など、入力する頻度の高い項目が決まっています。
まずは使用頻度の高い項目コードやセット登録番号を暗記してしまいましょう。
これらをスムーズに入力できるようになるだけで、業務効率は劇的に向上します。
全部覚えようとせず、よく出るものから攻略するのがポイントです。
まとめ
レセコン入力が未経験でも、コツをつかめば難しい仕事ではありません。
未経験であっても、正しい手順で学び、丁寧な作業を心がければ習得できるスキルです。
大切なのは、以下の3点を意識することです。
- PC操作よりも「保険のルール」を知ろうとする姿勢をもつ
- わからないことは放置せず、メモをして必ず解決する
- 最初はスピードよりも「正確な点検」をとにかく重視する
ぜひ参考にしてください。