主治医の医療機関や居宅介護支援事業所にFAXを送るとき、「送り状は毎回付けるべきか」「省略してもマナー違反にならないか」で手が止まってしまうことはありませんか。とくに複合機を複数の事業所で共有している職場では、送り状の有無が思わぬトラブルにつながることもあります。
この記事では、FAX送り状が必要な理由と省略しても失礼にならない3つのケースを整理したうえで、記載すべき項目と実務での書き方まで解説します。読み終える頃には、送り状をつけるかどうかの判断に迷わなくなります。
この記事でわかること
- FAXの送り状が必要とされる3つの理由
- 送り状を省略してもよい3つのケース
- 送り状に記載すべき5つの項目と書き方の例
- 訪問看護事務ならではの送信時の注意点
- 送り状の作成から送信までの実務手順
目次
FAXの送り状は必要?結論と基本の考え方
FAXを送るたびに送り状を付けるべきか迷います。毎回作るのは手間だし、省略してもいい場合もあるんじゃないかと思うのですが……。
結論から言うと原則は付けるべきですが、状況によっては省略しても失礼にあたらないケースもあります。送り状は単なる挨拶文ではなく、「誰が」「誰宛てに」「何枚」送ったかを示す重要な役割を持っているんですよ。
POINT
送り状の要否は「相手が受け取ったFAXを見て、送信元・宛先・内容をすぐに把握できるか」で判断すると迷いません。この基準を軸に、以降の理由とケースを見ていきましょう。
送り状が必要とされる3つの理由
個人情報・機密情報の保護になるから
訪問看護事務では、利用者の氏名や病状に関わる情報をFAXでやり取りする機会があります。誤送信が起きた場合でも、送り状に宛先を明記しておけば、受信した側がすぐに誤送信だと気づき、対応しやすくなります。
伝達漏れ・送信エラーを防げるから
送り状に総枚数を記載しておくことで、受信側は「本文が何枚届くはずか」を把握できます。通信エラーで一部のページが届かなかった場合も、枚数の不一致からすぐに気づけます。
受信側への配慮になるから
医療機関や居宅介護支援事業所では、複合機を複数の職員・複数の事業所で共有していることが多く、届いたFAXの宛先が一目でわからないと取り違えの原因になります。送り状があれば、誰宛ての書類かをすぐに判別してもらえます。
送り状を省略してもよい3つのケース
すべてのFAX送信で送り状が必須というわけではありません。次の3つのケースでは、省略してもマナー違反にはなりにくいとされています。
法人内の事業所間でやり取りする場合
同一法人・同一事業所グループ内で日常的にFAXをやり取りしている場合は、送り状なしでも相手に伝わりやすく、省略が定着していることが多くあります。
電話で話しながら送信する場合
電話で内容を伝えながらその場でFAXを送る場合は、口頭ですでに宛先・内容が伝わっているため、送り状を省略しても問題になりにくいケースです。
相手と事前に「送り状不要」の取り決めがある場合
主治医の医療機関やケアマネジャーの事業所とのやり取りが頻繁で、あらかじめ「送り状は省略してよい」と合意できている場合は、その取り決めに従って問題ありません。
注意
省略が定着している相手先でも、初めて送る相手や機密性の高い書類を送る場合は、念のため送り状を付けたほうが無難です。判断に迷ったら「付ける」を選ぶのが基本です。
送り状に記載すべき5つの項目
送り状には、次の5項目を過不足なく記載します。
| 項目 | 記載例 |
| 送信日付 | 2026年7月27日 |
| 宛名・送信者名 | 〇〇クリニック 御中/〇〇訪問看護ステーション 担当:△△ |
| 送信枚数 | 本状を含め全3枚 |
| 件名 | 訪問看護指示書のご依頼について |
| 挨拶文・通信欄 | いつもお世話になっております。〇〇の件でご連絡いたします。 |
訪問看護事務ならではの注意点
主治医の先生宛てにFAXを送るときは、何か特別に気をつけることはありますか?
医療機関では受付やナースステーションで複合機を共有していることが多いので、件名に「訪問看護指示書のご依頼について」のように用件を明確に書くと、担当の先生にスムーズに届けてもらいやすくなります。番号を押し間違えないよう、送信前に宛先を指差し確認する習慣もおすすめです。
送信原稿の向き(表裏・上下)を誤ると白紙のページが送られてしまうこともあるため、送り状と本文をまとめて送信する前に、原稿のセット方向を必ず確認しましょう。詳しい確認方法はFAXの向きはどっち?表裏・上下の正しい送り方で解説しています。
実務手順|送り状の作成から送信までの流れ
- 送信先と用件を確認する誰宛てに、何の目的で送るのかを明確にします。
- 送り状に5項目を記載する送信日付・宛名/送信者名・送信枚数・件名・挨拶文を書きます。
- 本文書類と一緒に原稿をセットする送り状を1枚目にして、本文をその後ろに重ねます。
- 原稿の向きを確認してから送信するADFやガラス面での置き方を確認し、宛先番号を指差し確認します。
- 送信結果レポートで到達を確認する正常に送信完了しているかを必ず確認します。
複合機の基本操作にまだ不安がある場合は、FAXの使い方を解説!訪問看護の事務職員が押さえておきたい基本!もあわせて確認しておくと安心です。
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よくある質問
送り状は手書きでも構いませんか?
手書きでも問題ありません。ただし、宛名や送信枚数など必要事項が読み取りにくいと伝達ミスにつながるため、丁寧な文字で記載しましょう。定型のフォーマットを用意しておくと、記載漏れを防げます。
送り状に正式な頭語・結語(拝啓・敬具など)は必要ですか?
FAXの送り状は簡易的な連絡文書のため、正式な頭語・結語は省略しても失礼にはあたりません。「いつもお世話になっております」程度の簡潔な挨拶文で十分です。
送り状を付け忘れて送信してしまった場合はどうすればよいですか?
気づいた時点で、電話で相手に一報を入れるのが最も確実な対応です。宛先・枚数・内容を口頭で伝えることで、送り状がない状態でも誤解や取り違えを防げます。
法人内でも送り状を付けたほうがよい場合はありますか?
初めてやり取りする事業所や、利用者の個人情報を含む機密性の高い書類を送る場合は、法人内であっても送り状を付けたほうが安全です。
まとめ|迷ったら送り状は「付ける」を基本にする
FAX送り状の要否は、相手が受け取った書類の内容をすぐに把握できるかどうかで判断します。
この記事のまとめ
- 送り状は原則必要。個人情報保護・伝達漏れ防止・受信側への配慮の3つの理由がある
- 省略できるのは、法人内のやり取り・電話と同時送信・事前合意がある3ケースのみ
- 記載項目は送信日付・宛名/送信者名・送信枚数・件名・挨拶文の5つ
- 初めて送る相手や機密性の高い書類は、省略が定着していても送り状を付けたほうが無難
迷ったときは「付ける」を選んでおけば、トラブルを未然に防げます。
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