A4の書類を長形3号の封筒に入れるとき、「どちらから先に折るの?」「文字が上?下?」と手が止まってしまうことはありませんか。三つ折りは毎日のように使う作業なのに、改めて教わる機会が少ないため、自己流になりやすい作業です。
結論からいうと、三つ折りは「下から3分の1を折り上げ、次に上から3分の1をかぶせる」のが基本です。封筒には書類の上端(書き出し側)を封筒の口側に向けて入れると、受け取った人が取り出してそのまま広げたときに、文書が正しい向きで読めます。この記事では、三つ折りのきれいな折り方、封筒サイズとの関係、窓付き封筒で使う「Z折り」、そして訪問看護ステーションの事務でよくある送付場面での注意点までを、手順に沿って解説します。
この記事でわかること
- A4書類の三つ折りの基本手順(どちらから先に折るか)
- 定規なしでも3等分にきれいに折るコツ
- 長形3号・長形4号など、三つ折りした書類が入る封筒サイズ
- 三つ折りした書類を封筒に入れるときの向きと裏表
- 窓付き封筒に使う「Z折り(じゃばら折り)」との使い分け
- 主治医・利用者家族へ送るときの訪問看護事務ならではの注意点
目次
三つ折りの基本は「下から折り上げて、上をかぶせる」
先生に送る依頼状を三つ折りにしようとしたら、上から折るのか下から折るのかで迷ってしまって……。どっちが正解なんですか?
ビジネス文書なら「下から先に折り上げて、最後に上をかぶせる」と覚えておけば大丈夫ですよ。開いたときに、タイトルや宛名がいちばん最初に目に入る折り方なんです。
ビジネス文書で一般的に使われる三つ折りは、「巻き三つ折り」と呼ばれる折り方です。文書を表向き(文字が見える面を上)に置き、次の順で折ります。
- 文書を表向きに、上下を正しく置くタイトルや宛名がある上端を奥、文末を手前にして机に置きます。
- 下3分の1を折り上げる手前の端を持ち上げ、全体の3分の1の位置で折ります。この時点では折り目を強くつけず、軽く押さえる程度にしておきます。
- 上3分の1をかぶせるように折り下げる奥の端を手前に倒し、先に折った部分の上に重ねます。上端が下の折り目にぴったり重なるか確認します。
- 角と辺をそろえてから折り目をつける左右の辺がずれていないことを確認したら、指の腹や定規の背で折り目をしっかりつけます。
この折り方だと、最後に折った「上3分の1」の部分がいちばん外側になります。受け取った人がそこをめくると、文書の書き出し(タイトル・宛名・日付)が最初に見えるため、内容をすぐに把握できます。上から先に折る方法も誤りとまではいえませんが、開いたときに文末から見えてしまうため、ビジネス文書では「下から先」が基本と考えておくと迷いません。
POINT
折り目は最後にまとめてつけるのがコツです。1回目から強く折ると、2回目の位置を調整できず、3等分がずれたまま固定されてしまいます。
定規なしでも3等分にきれいに折るコツ
折り方はわかったんですけど、いつも端が少しはみ出したり、真ん中だけ長くなったりするんです……。
目分量で一気に折ろうとするとずれやすいんです。「仮に丸めて調整してから折る」か、「1枚目をお手本にする」のどちらかを試してみてください。
A4用紙の長辺は297mmなので、3等分すると1面あたり99mm(約10cm)になります。きれいに折るための方法を、手軽な順に紹介します。
コツ1:S字に軽く丸めてから端をそろえる
用紙を折り目をつけずにS字(巻き三つ折りなら「の」の字)に軽く丸め、上端と下端の位置を指でずらしながら、3つの面の長さがそろう位置を探します。位置が決まったら、両端を押さえたまま折り目をつけます。最初から折り目をつけないので、何度でもやり直せるのが利点です。
コツ2:1枚目を「型紙」にする
同じ書類を何通も送るときは、1枚だけ定規で測ってきれいに三つ折りし、それを型紙として使います。2枚目以降は型紙の折り目に合わせて重ね、端をそろえて折るだけなので、枚数が多くても仕上がりが均一になります。
コツ3:定規で約10cmの位置に軽く印をつける
公的な書類や、きれいに仕上げたい案内文などは、定規で下端から約10cm(99mm)の位置を測り、紙の端に鉛筆で小さな印をつけてから折ります。印は端の数mmだけにして、本文にかからないようにしましょう。
コツ4:複数枚は「まとめて」折る
2〜3枚の書類を同封する場合は、1枚ずつ別々に折るのではなく、ページ順に重ねてからまとめて三つ折りにします。別々に折ると、封入後に書類がばらばらになり、受け取った側が順番を戻す手間がかかります。ただし枚数が多いと外側の紙ほど折り目に余裕が必要になり、きれいに折れません。三つ折りで送るのは数枚程度までにとどめ、それ以上は角形2号などに折らずに入れるほうが読み手に親切です。
注意
押印欄・署名欄・印影に折り目がかからないか、折る前に確認しましょう。印影の上に折り目が入ると、かすれて読みにくくなることがあります。どうしても重なる場合は、折る位置を数mmずらすか、折らずに送れる封筒を選びます。
三つ折りした書類が入る封筒のサイズ
三つ折りしたA4書類は、およそ210mm×99mmの細長い形になります。これがゆとりをもって入る封筒が長形3号(120mm×235mm)で、ビジネスで最もよく使われる組み合わせです。主な封筒サイズとの対応を整理すると、次のとおりです。
| 封筒 | サイズ(目安) | 三つ折り書類との相性 |
| 長形3号 | 120mm×235mm | A4の三つ折りがちょうど入る。ビジネスの定番 |
| 長形4号 | 90mm×205mm | A4の三つ折り(幅99mm・長さ210mm)は入らない。B5の三つ折り(約182mm×86mm)向き |
| 洋形長3号 | 120mm×235mm | 長形3号と同じ大きさで、口が長辺側にある洋封筒。A4三つ折りが入る |
| 角形2号 | 240mm×332mm | A4を折らずに入れる封筒。三つ折りは不要 |
よくある失敗が、長形4号にA4の三つ折りを入れようとして入らないケースです。長形4号は、名前が似ていても長形3号よりひと回り小さく、A4三つ折りには幅も長さも足りません。事務所の封筒ストックを補充するときは、サイズ表記を確認してから発注しましょう。
郵便料金の目安:長形3号は「定形郵便物」
長形3号・長形4号は、日本郵便の定形郵便物の大きさ(長さ14〜23.5cm、幅9〜12cm、厚さ1cmまで)に収まります。定形郵便物は重さ50gまで、料金は110円です。50gを超える場合や厚さが1cmを超える場合は定形外郵便物の扱いになり、料金が変わります。三つ折りで枚数が増えてきたら、ポストに入れる前にスケールで重さを量る習慣をつけておくと安心です。料金が足りなかった場合の対応は、関連記事で解説しています。
三つ折りした書類を封筒に入れる向きと裏表
きれいに折れたら、次は封筒に入れる向きです。上下も裏表も、毎回なんとなくで入れていました……。
考え方はシンプルで、「受け取った人が封を開けて取り出し、そのまま広げたら正しい向きで読める」ように入れればいいんです。
長形3号のような和封筒(口が短辺側にある封筒)に三つ折りの書類を入れるときは、次の2点を押さえます。
- 上下:書類の上端(タイトル・宛名がある側)を封筒の口側に向けて入れる
- 裏表:最後に折った面(上3分の1の外側)が封筒の裏面(封をする面)側に来るように入れる
こうして入れると、受け取った人が封筒の裏面を上にして開封し、書類を引き出してめくったときに、書き出しが正しい向きで目に入ります。ただし、封入の向きは法律や規格で決まっているものではなく、一般的なビジネスマナーとして広く使われている考え方です。社内や法人で決まった入れ方がある場合は、そちらを優先してください。
洋封筒(口が長辺側にある封筒)の場合も、「取り出して広げたときに正しい向きで読めるか」という考え方は同じです。和封筒・洋封筒ごとの具体的な入れ方や、角形2号に折らずに入れる場合の向きは、封筒の入れ方マナー完全ガイドで図解しています。
窓付き封筒には「Z折り(じゃばら折り)」を使う
請求書や通知書を窓付き封筒で送る場合は、巻き三つ折りではなくZ折り(じゃばら折り)を使います。巻き三つ折りでは書類の上部が内側に巻き込まれるため、窓から宛名が見えなくなってしまうからです。
- 下3分の1を折り上げる巻き三つ折りと同じく、文書を表向きに置き、手前の3分の1を上に折り上げます。
- 上3分の1を「裏側」へ折る奥の3分の1を、今度は手前ではなく裏側に向かって折ります。横から見るとアルファベットの「Z」の形になります。
- 宛名が外側に出ているか確認する上3分の1の表面(宛名欄がある面)が外側を向いていれば完成です。
- 宛名面を窓側に向けて封入する宛名が窓の位置に来るよう、上下の向きを合わせて封筒に入れます。
| 折り方 | 向いている場面 | 開いたときの見え方 |
| 巻き三つ折り | 依頼状・案内文・契約関係の書類など、一般のビジネス文書 | めくると書き出しが最初に見える。中身が外から見えにくい |
| Z折り(じゃばら折り) | 窓付き封筒で送る請求書・通知書、ダイレクトメール | 宛名欄が外側に出るため、窓から宛名が見える |
注意
窓付き封筒は、封筒を軽く振ったり傾けたりして、書類が封筒の中で動いても宛名以外の情報(金額・病名・利用者番号など)が窓から見えないかを必ず確認してください。宛名欄の位置が窓とずれている帳票は、窓の位置に合わせて印刷レイアウトを調整しておくと、毎回の確認がぐっと楽になります。
訪問看護事務で三つ折り書類を送るときの注意点
うちの事業所だと、どんな書類を三つ折りで送ることが多いんでしょうか?
主治医への依頼状や、利用者さんのご家族への請求書・お知らせが代表的ですね。どれも個人情報を含むので、折り方以上に「入れ間違い」に気をつけましょう。
主治医へ指示書の依頼状を送るとき
訪問看護指示書の交付を依頼する文書をA4で作成し、長形3号で郵送する場面はよくあります。依頼状は巻き三つ折りにし、医療機関の担当者が開いたときに「どの利用者の、いつからの指示書の依頼か」がすぐわかるよう、書き出しに利用者名と依頼内容を置いておくと親切です。返信用封筒を同封する場合は、返信してもらう書類の大きさに合った封筒を選び、宛名・切手を準備しておきます。返信用封筒や切手を誰が用意するかについては、訪問看護指示書の返信用封筒・切手は誰が用意する?で整理しています。
利用者家族へ請求書・お知らせを送るとき
利用料の請求書や、事業所からのお知らせを利用者家族に郵送する場合は、金額や利用者の情報が外から見えないことが最優先です。普通の封筒なら巻き三つ折りで金額欄が内側に入るようにし、窓付き封筒ならZ折りで宛名だけが窓に出るよう確認します。ご高齢の利用者本人が開封することも考え、折り目が多すぎない(三つ折りまでにとどめる)、封がかたすぎないといった配慮も有効です。
誤封入を防ぐダブルチェック
複数の利用者分を同じ日に発送するときに最も怖いのが、別の利用者の書類を入れてしまう誤封入です。次の手順を習慣にしておくと、ミスを防ぎやすくなります。
- 封入前に「書類」と「封筒の宛名」を1通ずつ照合する書類の宛名と封筒の宛名を声に出すか指差しで確認してから折ります。
- 1通ずつ折って、すぐ封入する先に全員分を折ってまとめておくと、取り違えが起きやすくなります。
- 封をする前に別の職員が確認する可能であれば、封をする前に2人目が中身と宛名を確認します。
- 発送記録を残すいつ・誰に・何を送ったかを一覧に記録しておくと、問い合わせがあったときにすぐ確認できます。
POINT
三つ折りは「きれいに折る」ことより、「正しい相手に、正しい向きで、中身が見えない状態で届く」ことのほうが大切です。折り方に迷ったら、受け取る人が開いたときにどう見えるかを想像して判断しましょう。
よくある質問
三つ折りは上と下、どちらから先に折るのが正しいですか?
ビジネス文書では、下3分の1を先に折り上げ、最後に上3分の1をかぶせる折り方が一般的です。受け取った人が開いたときに、タイトルや宛名などの書き出しが最初に目に入るためです。
A4の三つ折りは長形4号の封筒に入りますか?
入りません。A4を三つ折りにすると約210mm×99mmになりますが、長形4号は約90mm×205mmのため、幅も長さも足りません。A4の三つ折りには長形3号(約120mm×235mm)を使います。
何枚までなら三つ折りにして送れますか?
決まった上限はありませんが、枚数が増えるほど折り目がきれいに揃わず、封筒も膨らみます。三つ折りは数枚程度までにとどめ、それ以上は角形2号などに折らずに入れるのがおすすめです。長形3号の定形郵便物は重さ50g・厚さ1cmまでなので、枚数が多いときは重さも確認しましょう。
窓付き封筒に入れるときはどう折ればよいですか?
Z折り(じゃばら折り)を使います。下3分の1を折り上げたあと、上3分の1を裏側に折ると宛名欄が外側に出るので、宛名が窓に来るように入れます。封入後は、宛名以外の情報が窓から見えないか確認してください。
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まとめ|三つ折りは「開いたときの見え方」で考える
この記事のまとめ
- 三つ折りの基本は、下3分の1を折り上げてから上3分の1をかぶせる「巻き三つ折り」
- A4の1面は約10cm(99mm)。S字に丸めて調整するか、1枚目を型紙にすると3等分がそろう
- A4の三つ折りは長形3号に入れる。長形4号には入らない
- 封筒には書類の上端を口側に向け、取り出してそのまま読める向きで入れる
- 窓付き封筒はZ折りにし、宛名以外の情報が窓から見えないか確認する
- 個人情報を含む書類は、書類と宛名を1通ずつ照合して誤封入を防ぐ
折り方や向きに迷ったときは、受け取った相手が封を開けた瞬間にどう見えるかを基準に考えると、自然と正しい形にたどり着けます。
出典・参考
郵便料金・郵便物の規格は改定されることがあります。発送時は日本郵便の最新の案内をご確認ください。封筒のサイズは一般的な規格寸法の目安です。